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なかいち通信

ハリとお灸の話

㉖ デルマトーム理論

  前日に転倒し、左膝を打った8歳の患者さんです。
痛みで足を付けて歩けず、おばあちゃんに付き添われ、
ケンケンしながら治療室に来られました。

 
  徒手検査で骨折がないことを確認したのち、
腰と右膝にチクチクと施術をしました。

  すると、瞬間的に痛みが解消して歩けるようになり、
治療はこの1回で終了となりました。

  治療はデルマトーム理論に基づいて行いました。
  デルマトームとは何か。
聞き慣れない言葉ですが、
これは西洋医学の考え方です。

 

  皮膚には、痛みや温度を感ずる感覚神経が分布し、
体表面を30等分しています。 皮膚で受けた刺激は、
この感覚神経を介し、背骨の中の脊髄へと伝わり、
脳に達して痛みや熱として感じます。 これがデルマトーム理論です。

  膝をめぐるデルマトームは、腰椎の3・4・5番目と
仙椎の1・2番目から分布しており、
その走行上に刺激を加えたことで反射的に痛みが取れたと考えられます。